福島の野鳥
福島の野鳥(その6)…サシバ
人の暮らしに近い“里山のタカ”の代表格
9月に入ると、さまざまなタカの「渡り」が見られるようになります。今回ご紹介する「サシバ」もその一つ。繁殖のために夏鳥として春に日本へ渡来し、9月中旬~10月中旬にかけて南西諸島や東南アジアへと旅立つ中型の猛禽類です。
サシバの全長は約50cm。カラスよりもやや小さめです。背中は明るい褐色、白いのどに黒い縦線という見分けやすい特徴を持つほか、「ピックィー」というどこか寂しげな鳴き声もよく知られています。
カエルやヘビ、昆虫、ネズミなどを捕食するため、サシバが好む生息地は里山や農耕地近くの森林。いわば“里山のタカ”の代表格と言えるでしょう。
福島県内にも、サシバの観察スポットが数多くあります。例えば、三春町のさくら湖周辺。丘陵地や水田が広がる里山は、サシバの絶好の立ち寄りスポットです。
また、なだらかな山々と谷あいの田畑が続く阿武隈高地一帯は、国内有数のサシバの繁殖地。秋の渡りの時期にも観察しやすいエリアと言えます。
さらに会津盆地を囲む山々のふもと、浜通り北部の丘陵地、空の通り道になりやすい白河市や西郷村付近などでも秋の渡りを見ることができるでしょう。
気流に乗り、群れで円を描きながら上空へ
サシバの渡りがまとまって見られる場所では「タカ柱」が見られる可能性も高まります。タカ柱とは、上昇気流に乗って、何十羽ものタカが円を描きながら高度を上げる現象。一つの柱のようにまとまって空へのぼっていく様子は、まさに壮観です。
タカ柱が起こりやすい条件としては、「山地の縁や谷の出口、峠などで上昇気流が発生しやすい場所」「広い空が見わたせる見晴らしのいいポイント」「晴れて日差しがあり、午前から昼前後にかけて熱上昇気流が立つ日」などです。
実はサシバは絶滅危惧種。里山の減少とともに数が減ってきていることから、環境省のレッドリストでは「絶滅危惧Ⅱ類」に位置付けられています。県内各地でサシバが見られる光景は、「福島に豊かな里山が数多く残っている」ことの証と言えるかもしれませんね。
もしこの秋、サシバの渡りやタカ柱を目にする機会があれば「来年も福島の里山に戻ってきますように」と心の中で見送ってみてはいかがでしょう。
【野鳥観察の注意点】
●鳥たちの生活(食事・休息・繁殖)を邪魔しない
観察には、適切な距離を保つこと。鳥を呼び寄せるために録音したさえずりを流したり、鳴き声を模して近づいたりしないようにしましょう。ヒナを守るためには、巣の場所を特定できるような情報の公開もおすすめできません。
特にサシバは近年分布が縮小している絶滅危惧種であるため、生息地や営巣場所へはできるだけ負荷をかけない意識が必要です。
●安全対策を万全に!マナーを守って楽しく観察
禁止区域には立ち入らないようにしましょう。
クマやイノシシといった野生動物、マダニなどの吸血昆虫への対策を心がけ、季節や場所によっては天候が急変することも念頭において装備しましょう。
私有地に勝手に立ち入ったり、通り道を三脚で防いだりしての撮影はマナー違反。サシバは田んぼや里山など人の生活圏に近い場所で見られるので、農作業や地域の人々の迷惑にならないことが大切です。人気のスポットには人が多く集まるので、他の観察者との譲り合いを心がけてください。

最後に、当社では下記の検査を行っておりますので、何なりとご用命ください。
● 食品、土壌、水などに含まれる放射能濃度を測定する放射能検査
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