ふくしま食紀行
ふくしま食紀行(その5)…馬肉
会津の馬肉はヘルシーな赤身が主流
「馬肉」と言えば、生産量も消費量も全国第1位の熊本県を思いうかべる方が多いと思います。では、生産量第2位が福島県であることをご存じでしょうか。その中心となっているのが会津。会津地方には純国産の「会津ブランド馬肉」を扱う精肉店や小売店、飲食店が多く、郷土食として親しまれています。
熊本の馬肉は、サシの入ったいわゆる霜降り肉が主となっていますが、これは体重が1t近くの“重種馬”を用いているため。肉付きがいいので、サシが多く入りやすいのです。一方、会津では体重600kg前後の“軽種馬”を使用。小柄で脂身が少なく、旨みの強い赤身の肉であることが特徴です。赤身なので、低カロリーかつ低コレステロール。それでいて高タンパクでアミノ酸も豊富。さらにカルシウムや鉄分も多く含んでおり、ダイエットをしている人やアスリートにも注目されている魅力的な食材なのです。
馬肉が会津で食べられるようになったきっかけは、戊辰戦争だったと言われています。各方面から会津に負傷者が運ばれてきたため、栄養源として牛や馬の肉を患者に与えたのだとか。牛肉が一般的に食べられるようになったのは明治の文明開化以降とされていますが、会津では牛肉とともに馬肉を食する文化がいち早く取り入れられていたのですね。
プロレスラーが広めた生食と辛子味噌
当初は加熱して食べる方法が主流だったようですが、現在多く食べられているのは馬刺し。精肉店やスーパーでも日常的に販売されていますし、馬肉を扱っている飲食店では必ずと言っていいほどメニューに馬刺しが載っています。
ちなみに馬は体温が40度近くもあり、牛や豚に比べて雑菌が繁殖しにくいため、生で食べられるのだそうです。
会津の馬刺しというと、醤油に“辛子味噌”を添えるのが基本。他の地域ではあまり見られない食べ方ですが、その由来はなんと伝説のプロレスラー・力道山にありました。昭和30(1955)年、プロレス興行で会津を訪れた力道山が、会津若松市内にある馬肉販売店で生の馬肉を購入し、持参した辛子味噌を付けてその場で食したのだとか。このことから、会津では馬肉の生食文化が広がり、辛子味噌を添えた馬刺しが一般的になっていったようです。
もちろん馬刺し以外にもいろいろな馬肉料理がありますし、暑い時期のスタミナ食としてもぴったり。この夏、ぜひ馬肉を堪能してみてはいかがでしょう。
令和元年(2019)年に設立された「会津ブランド馬肉 さくらの会」では、8月29日を馬肉(829)の日とし、毎年キャンペーンをおこなっています。馬肉の定食メニューを829円で提供するなど、うれしいイベントも開催されるのでぜひご注目を。
会津ブランド馬肉 さくらの会
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