福島が北限であった植物

周囲の環境と、そこに暮らす生物や植物には、密接なかかわりがあります。ここでは、環境の変化の指標となる植物や動物、自然現象を紹介します。
福島市の信夫山では、江戸初期から柚子の栽培が行われていて、かつては、この信夫山が「北限」であるといわれていました。柚子は、ミカン属の常緑小高木で、ミカン属の中でもっとも耐寒性が強く、涼しい気候でも育ちます。
冬の昼夜の寒暖差が大きい福島盆地の信夫山で育った柚子は、見た目は無骨ですが、「皮が厚く、香りが強く、味がいい」と評価され、様々な食材に使われます。毎年2月に行われる、大わらじを奉納する羽黒神社の例祭「信夫三山暁参り」の時には、境内に柚子飴や柚子味噌、柚子大根、柚子饅頭などが並べられます。
近年は、気候条件の変化等によって、柚子に限らず様々な動植物の「北限」が、さらに北に移動しているなかで、「北限の柚子」としてブランド化を目指しているのは、岩手県の陸前高田です。陸前高田には、古くから柚子が生息していたという話もありますが、地元の人々の間でも、東日本震災前以前には、「地域の産物」「北限の産物」という認識はなかったそうです。震災の際に、支援のために地域外の人々が多く訪れ、その人々との交流の中で、「北限の柚子」であることに気が付き、現在は、「陸前高田の復興の象徴」として栽培を進めています。
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